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三連休に映画を二本見たので覚え書き.
本来この内容は旧ブログに記録すべきだけど,旧ブログがなくなりつつあるのでこちらに覚え書き.
コレと言ってメッセージ性は無いんだけど,それが良いのかも....
最近,なんか意味の無い事をしてはいけないような風潮がある.
やれライフハックだとか,レバレッジシンキングとか,知的生産力を高めるための・・・・とか.
個人的にはその風潮にだけ流されるのは危険な気がする.
いつか読んだボクの愛読書の五木寛之の本にこんな事が書いてあった.
日本人は戦後の高度経済成長期に一気に山をかけあがった.その時に,役に立たないものを途中の山道に捨ててしまった.
今は暑いからと上着を捨て,今は読まないからと詩集を捨て,そして山頂に着いた時には何も手に持っていなかった.
しかし,そこでは坂の上の雲に手は届かないどころか,思いのほか寒い.途中で,今は暑いからと上着を捨てた事を悔やんでも遅い.
さらに,詩集も無いのでする事も無い.そして,登った山を下りるしか無いのだ.
っと.記憶している範囲の解釈のだが,案外的を得ている気がして記憶に残っています.
宮崎駿監督がCGを使わない宣言したのが,個人的には共感出来ました.
何でもかんでも最新のモノを使えば良いというものではないと思います.
全編を通して色鉛筆の暖かみのある雰囲気の絵の中を,ほんわかとしたストーリが流れる.
時々,かなりシリアスなセリフ「いかん衛生が落ち始めた」とか「これ以上月が近づいたら地球は...」がでるのに,
それはどうでも良いような雰囲気にしてしまうのは,ストーリだろうか?絵のタッチなんだろうかね?
あーこういう話がボクは好きでたまりません.
ある事件をきっかけに,100万円貯まれば家を出ますと宣言.
その後も100万円貯まる度に,誰も知らない場所へと移動する.
短大卒業後,就職出来ず,自分には才能が無いと思っていた鈴子.
最初に働く事にした海の家ではかき氷の才能があると言われ.
山に行けば桃狩りの才能があると言われる.
才能が無いのではなく,器用なので特別努力する事無く生きてこられたのにその事実に気付いていないんじゃないかな?
ほら,最近のヒトって「特徴が無いのが特徴です」なんてヒトが多いけど,「あなたは器用なヒトなんだよ」ってボクは思うなぁ〜.
次に済む事に決めた田舎町で,恋愛をして...って感じなのですがその辺はまぁまぁ....
携帯電話も持たない鈴子はある日突然いなくなれば,誰も連絡がとれません.
どんなに言い寄ってくる男がいても,100万円貯まればそれでさようなら.
完全にそれまでの生活をリセットする訳です.
ただ,リセット出来ないのが社会との縛り.彼女の場合は前科持ちというもの.
この辺も結構リアルだよね.
どんなけ自由に振る舞おうとしても,結局は何かが足を引っ張る.
絆(きずな)とかいて(ほだし)と読む.全く世の中から完全に孤立するなんて事は難しいのかなぁ〜.
現実社会でこういう事すると,「誰かと喧嘩したから」とか「ヤな事を知られたから」とかで簡単に高飛びしてしまうのかなぁ〜?
それもそれで寂しいかな?だから,100万円を貯めるという,その環境がヤな環境でも,良い環境でも期限を設けやすいモノにする方が良いのかな?
それにしても,この映画で一番の名台詞はこだと思います.
100万円貯まったら,移動する生活をしていると説明した後に,「自分探しみたいなもの?」と聞かれて
「そんなじゃないです。だって、探さなくても自分はここにいますから。」
という台詞.
全くその通りだと思います.
自分探しって結局何処に行ったって見つからない...いや逆かな何処に行ってもあると思う,探している間は見つけられないと思うけど.
だって,自分の背中を探してるようなモノでしょ.....