アセットマネジメントセミナーに参加してみた.

takashi42332008-09-21


電車のつり革広告をみて,大阪電気通信大学のアセットマネジメントセミナーに参加してみました.


題目
1.低金利・インフレ時代の資産運用について
JPモルガン・アセット・マネジメント 取締役副会長
大阪電気通信大学 客員教授
中井 正彦


2.高齢者社会における「財産の管理・保全・継承」を考える
中央三井信託銀行 営業企画部 主席財産コンサルタント
加藤 浩

思ったよりも大盛況で驚きました.ただ,年齢層がかなり高くて,ボクぐらいの歳だと少し浮いた感じ.
題目は2つあったが,1番のみを聞いて退席.だってレジュメを見ると「遺言」とか「財産継承」とか,
明らかにボクにはまだまだ関係ないしね.時間は有限だし,ボクがこの手の事を考える時にはまた違う形になってると思うしね.
余談だけど,学部を新設するためのコマーシャルで,この手のテーマにするってどうなんだろう.*1


1番についてのまとめと感想.
つかみ
・日本の財政状況は危機的な状態にある.

大きな柱は3つ*2

1.なぜリスクをとってまで投資をするのか?
2.投資・資産運用の方法
3.下落のとらえ方


1.なぜリスクをとってまで投資をするのか?
・なぜ最近の金利は上がらない?
-  戦後 :個人が預金者で,企業が金利を支払っていた.銀行は利ざやを抜くだけで儲かった.
- バブル後:個人も企業も預金者に.国だけが資金不足.世界的な信用問題になるので国債は使えない.増税社会福祉費削減?
- つまり金利を払うヒトがいない.だから金利が上がらない.



・経済を動かす主体のシフト
-   明治   :政府が主体.国営企業が人気
- 高度経済成長期:企業が主体.大企業が人気.
-   1995 -*3 :個人が主体.独立や個人営業が人気?



・インフレは預金を目減りさせる.

100万円の車を買う場合.
【現在】
・100万円を金利0.3%で3年間,貯金してすこし増やそう.
・今すぐでも買えるけどガマン.
【3年後】
・預金額は0.3%を3年でおよそ1%,結果101万になった.
・インフレ率2%で3年経過した結果,100万だった車が106万になった.
・車が買えなくなってしまった
(資料P5を参考に作成)


2.投資・資産運用の方法
・まずは金融資産の点検を
- 流動性:現金かが容易な資産.短期で確実に必要な資産*4はここに.
- 安全性:元金,利払いが確実な資産.中長期で必要な資産*5はここに.
- 収益性:利回りが高い,または値上がり益が期待出来る反面,元本割れもありえる資産.余裕資産*6はここに.



・中長期では投資信託
- 販売会社,投資信託会社,信託銀行のどれが倒産しても安全.



・リスクのコントロールは「長期」と「分散」.
- 長期間保有すれば確実に経済は成長する.
- 銘柄,資産,国際,通貨,時間などの観点で分散して保有すること.



・アセット・ミックス*7
- 「世界株式」「世界債券」「日本株式」「エマージング債券」「エマージング株式」「世界REIT」を分散して保持した場合.ここ10年で144%のリターンを得られた.


・中高年向けの方法
- 平均的なセカンドライフ参加寺の預金は3000万
- 預貯金を基本に2000万,毎月分配型700万,元本成長型300万
- 毎月分配型で,年金不足分を補完してみては?
- 大事な事はこのバランスを崩さない事.
- 元本成長型が,利益を上げれば売ってリバランスを.元本を割れば預金からさらに購入を.
- 長期投資とノーケアーは違う.



・青年向けの方法
- ドルコスト平均法による定時定額購入を.
- 時間の強みを使って福利効果で利益をあげる.*8



・過去10年の月間リターンの最大・最小
- {日本,世界,エマージング}×{株式,債券}全てにおいて黒字.


3.下落のとらえ方

・100万円が50%下落して50万になりました.
・50万円が50%上昇しても75万にしかなりません.
・100万円に戻すには追加投資が必要.
(資料P18を参考に作成)

値下がったモノを買う事をチャンスと考えること.
・300万有れば100万ずつ購入する.全額投資したあと,値下がると気分的にめいる.
・上がり始めたと誰もが感じたときにはもう遅い.
・誰も見向きもしない時がチャンス.



【感想】

累積投信や定期的なリバランスを勧めるあたりが,勝間さんに似てるなぁ〜.
小宮さんは,リバランスを定期的に行うのは手数料を余分に負担する事になるので損,
経済の流れが変わったときにリバランスって書いていた.

まぁ,二人ともJPモルガンだしいう事が同じなのは当然かな.結局は自社が損をするような発言はしないと思うし.
投信が本当に安全な資産運用なのかどうかは勉強中.まだオピニオンが足りない*9


リスクのコントロールについては,いままで読んだ書籍も含めてだいたい,みんな同じ事を言ってる「分散」と「長期」なぁ〜.

分散はなんとなく理解ができる.

でも,ホントに長期保有が一番なのかなぁ?昔と違って企業の盛衰が短期スパンなんだけど.それでも長期なのかな?
過去のデータはそうだけど,日本の株価のデータが長期でリターンがあるっていっても,
そんなの高度経済成長のおかげでしょ?この先,あんな成長がくるとはボクは思えないけどなぁ〜.
と思っていたけど,ここ10年でも同じ結果が出ているので少し信用した


資料を引用した2カ所はかなり理解できた.
インフレ時は預金や節約では乗り切れない理由や,株価が下落したときに上がるまで待っていてはダメな理由
冷静に考えればわかるけど,こうやって実例で教わると理解が早なぁ〜.

これだけでも参加して儲けたとおもったなぁ〜.


それにしても資料が凄く良く出来てる.
ホント目で見て分かる資料だと思い,仕事のパワポにも応用しようっと.




PS:関係者の方へ
もし,上記の情報の公開に何か問題があれば連絡ください.
対応しますので....まぁ,見てないと思うけど.念為

*1:単純に縁起の問題.

*2:最後の1つは最近の情勢を考えて付け足してくれたのかな?ほかの2つに比べて少し内容が薄かった気が.でも,タイムリーな情報を組み込むのは素敵.

*3:1995年は円高の最高値を記録した年.ちなみに4月19日の79円75銭

*4:病気,災害などへの備え.旅行レジャー資金

*5:家の購入,子供の養育費,結婚資金など

*6:特に目的の無い資金

*7:この単語は知らなかったなぁ

*8:3年の遅れが15年後40%弱の差が出る.

*9:既に購入してるけど...