思考の多様性 〜投資の成功をもたらす考え方について〜

【ざっくりまとめ】
・素人の集団は，個人の専門家に勝る

【注目ポイント】
・ノーマン・ジョンソンの迷路実験
- 同じような能力を持つ人たちに迷路をといてもらう，彼らは実験の目的を知らず，目の前の迷路の答えを探し続ける
- 再度迷路と解いてもらう，最初の経験があるので，少しは改善される．
- 個人の答えを組み合わせて１つの経路を作成し，集団としての答えとする．
- 結果，人数が増えるに従って，集団の答えが改善されていく*1
- 標準的な人間にあらゆる情報が集積された状態の場合，集団による解決方法は平均的な個人が考えつく解決方法に比べてはるかに信頼性が高いものになる．

・メリルリンチのアーサー・ザイケル元会長
- 創造的な人物の条件
- 知的好奇心をもっていること
- 考え方が柔軟で，新しい情報を受け入れられること
- 問題を認識し，それらを明解かつ正確に定義出来ること
- 情報をさまざまな方法で組み合わせ，解決方法を導きだせること
- 権威主義ではなく異端であること
- 現状に満足せず，強い意志を持ち，高いモチベーションを保つこと
- きわめて知性的であること
- 目標第一主義であること

【結論】
・規則に従った解決方法を提示する専門家は，完成されたシステムの中では役に立つ．
・株式市場はその複雑性から，個人の集合体の法が個人(専門家を含む)よりも上手に問題を解決できることがおおい．

*1:２〜５人の場合は増加する