行動ファイナンスに気をつけろ 〜行動ファイナンスの誤用が失敗につながる場合〜

【ざっくりまとめ】
・「ヒトは不合理である」→「マーケットはヒトで構成されている」→「故に,マーケットは不合理である」という単純な三段論法が大きな間違いを産む.

【注目ポイント】
・投資家の意思決定の多様性は,効率的な価格形成を生む基本的な特徴である.
・しかし,ヒトの不合理な意思決定に相関関係がないという事は少ない.
・結局マーケットは,不合理なのだろうか?

ジャック・トレイナー
・瓶の中にビーンズを詰め,学生に何粒あるかを答えさせる.
・答えの平均値がいつもいい線にいっており,ほとんどの学生の解答よりも正確であった.

・非合理の集合のパフォーマンスは,非合理的な個人のパフォーマンスに勝る可能性.
・群集心理が働いた場合は,ヒトの意思決定に多様性が損なわれる.
・マーケットにおいて群集心理が働く機会の多くは,「高騰」と「暴落」である.


【感想】
・個人として正確な知識や判断基準を得て,合理的な意思決定をする事は可能になるが,それがマーケットで通じるとは限らない.
・ある意味,群集心理が働いているタイミングに,合理的な意思決定を持って参加するのが一番なのかもしれない.