第3章 ベーブ・ルース効果 期待値の大きさと頻度

takashi42332008-09-03


確率(頻度)にのみとらわれて行動すると痛い目を見るという話.

ヒトはその感情から,選択の正解の頻度が高いと満足する.
しかし実際は正解それぞれに対して得られる効果を積和した期待値で評価すべきであり,
競馬,カジノ,投資の第一人者みな,このことの重要性を強調している.

もう少し具体的に話をする.
マーケットが上昇する確率が70%で下落する確率が30%であった場合.


しかし,それぞれの事象が発生した際にともなう損益の大きさは非対称である.
上昇した場合が1.0%,下落した場合が-3.0%であったとする.

この際の期待値を計算すると.
0.7 * 1.0 + 0.3 * (-3.0) = -2.3
なり,期待値は負の値となる.


確率が絡む分野で長期的に成功する4つの方法
1.集中
・自分の得意分野を大切にする
2.状況分析
・情報収集に多くの時間を費やす
3.機会の限定
・理想的な状況でプレーできる機会はほとんどない.あまり頻繁に取引をすべきではない.
4.賭け金
・期待値が魅力的でない場合は参加しない.


期待値をもとに行動をするのは,不自然な行動かもしれない.
しかし,多くの分野の理論家や実務家がたどりついた答えなので正しいと考えられる.


大事なのは,頻度ではなく大きさである.