「だから」を多用するヒト

って,なんなんだろう?


うちの会社だけなのかな?
質問から始まる会話に対して最初の答えが「だから」から始まるヒト


なんとなく,言われると気分が悪い感じがするボクの感性が間違っているのだろうか?
良くないと思いつつも,自分も口にしているのかも知れない.


ヒトは自分の事を最も理解しているつもりで,最も知らない生き物だと思う.
他の生産現場のヒトと会話をしていて,自分も気をつけようと考えた.


ところで,『なぜ「だから」を多用するのか?』は言い換えれば,『なぜ結論を急ぐのか?』になる.
理由はそんなに難しくない気がする.
昨今の世界情勢を見ていると,スピード主義になっている.*1
携帯電話は年に4回程度モデルチェンジするし,車も毎年マイナーチェンジする.
こういう時代になると,若手の技術者はトライ&エラーが開発を実施している余裕がない.
結果,途中の工程について考える力が落ちていると考えられる.


研究所と違って,設計の現場はそんなに甘くない*2
いくら新製品と言えども時間との戦いである.
時間との戦いになるということは,要素技術がある程度確立されたモノを応用するだけである.
設計者のアイデアなんてほとんど入らない.
要は部品の組み合わせ屋さんになってしまったのだ.


その結果が,家電メーカ世界一の座を韓国のSAMSUNGに渡したのだとボクは考える.*3
部品さえ揃えば,同じ性能のモノを簡単に作れてしまうのである.
そうなると勝負は価格.
そして圧倒的に人件費の高い日本のメーカは勝ち目が薄くなる.


6年前初めての海外旅行でサルツブルグに行ったときに,あんな山奥の街でもSONYPanasonicなど日本の家電メーカの
製品が街の電気屋で並んでいた.
ボクはそれを見て,日本の家電メーカに就職するのも悪くないなと思った.
その後ろ盾があって,家電メーカに入ったが,想像していた以上に中身は腐り始めている.


今年行ったヨーロッパは全然ちがった.
空港のモニターはLGやSAMSUNGだし,ポーランド電気屋ではメインはフィリップスかSAMSUNG,LG.
日系のメーカだとSONYがちょっとあるぐらいだった.*4



今日の価格競争にしてもそうだけど,ボクたちは自分たちで自分たちの首を絞め始めているのではないだろうかと考える今日この頃.

*1:それも終って,次はカスタマイズの時代になるのかも知れない..

*2:別に研究所が甘いというつもりはない

*3:誤解を恐れずいう

*4:ただし,デジタル一眼レフを除く.この分野は日本が圧倒的みたい